テレビディレクターとして仕事をしていた頃、多くの人にインタビューをしてきました。
その中で感じたことがあります。人や企業の魅力は、最初から見えているわけではない。

取材ではいつも、「この人の面白さはどこにあるのだろう」「大切にしている価値はなんだろう」そんなことを考えながら言葉を選んでいました。とはいえ、失敗談も数知れず。いまだに映像で浮かぶほどの忘れられない失態もあります。……思い出すだけで恥ずかしいのですが。

取材後は、こんな作業をします。
・どの言葉を使うのか
・どのエピソードを残すのか
・どの順番で伝えるのか

そうした“編集”によって、同じ人でもまったく違う印象になります。つまり、魅力は「作る」のではなく、見つけて編集していくものなのです。

今、私は研修やセミナーで「対話ファシリテーション」を行っていますが、企業の現場では、よくこんな悩みを聞きます。
・社内コミュニケーションがうまくいっていない
・思惑がバラバラで合意形成が取れない
・新しい取り組みがなかなか浸透しない

ルールを作っても、制度を整えても、なかなか変わらないことがありますよね。なぜなら、多くの場合、「なぜそれをするのか」が腹落ちしていないからです。

「どうせ上が決めたことでしょ」
「これをやって何の意味があるの?」
「正直、面倒だな」

そんな気持ちがどこかに残っていると、どんな仕組みも形だけになってしまいます。だからこそ私は、社内で「対話の時間」をつくることを大切にしています。立場や役割を越えて「なぜそれを大切にしているのか」「どんな思いで仕事をしているのか」そんな話を少しずつ共有していくと、人や組織の見え方が変わっていきます。

人の話を聞くこと。そして、対話が生まれる場をつくること。

テレビ局ディレクター時代、1000人以上の方にインタビューしてきた経験から、言葉を交わすことで人や組織の魅力は少しずつ見えてくると感じています。STERAUMでは、企業・教育機関・行政などで、対話型ワークショップやファシリテーションを行っています。

対話の場を通して、
・「勇気を出して意見を言ってみたら受け入れてもらえた」
・「受け身のタイプだったが、リーダー役になり少し自信がついた」
・「社内で対話の場が増えてきた」
など、参加者や組織の変化につながる感想をいただいています。

人や組織コミュニケーションの課題は、制度やルールだけでは解決しないからこそ安心して言葉を交わせる「対話の場」をつくることが大切だと感じています。対話ファシリテーションは、人や組織の可能性を引き出すきっかけになります。