遊び場は商店街、周りはみんな自営業という環境で育ちました。
私が生まれた時は、祖父が商店街で家具屋を営み3店舗経営していました。
母は、挑戦してみたかったという喫茶店とパン屋さんまで開業し大忙し。
住み込みの職人さんもいらっしゃり毎日が賑やかで大忙しな記憶が残っています。

ところが、「もう家具屋は廃れる、これからは観光、ホテル業だ!」と瀬戸大橋開通に合わせてホテルに鞍替え。商店街は週に1日定休日があったのに、今度は1年365日休みのないビジネス。
もはや家族行事とは無縁の生活に変わりました。

レストラン経営、宴会など飲食部門もあったので、小学生だった私と弟もよく手伝っていました。
大人になって、あの時の経験が仕事にいかされている事を実感しています。
幼少期から、家族で食事をする時もメインは仕事の話。外食すれば「このお店は導線を….すればもっと良くなる」「スタッフさんの動きを….すればもっと良くなる」「これいいわね、うちもやろう!」という会話ばかり。

帰り道は、他のホテルやレストランをパトロールし「今日うちは稼働9割なんだけど、ここは満室なのね。どうすればうちも満室になるかしら」と。

このような環境で育ったおかげか何事も「ここをこうすればもっと良くなる」という視点でみています。友人にもこんな話ばかりしていてドン引きされることもありますが、私には日常の会話。
仕事は生活の一部で、オンオフという感覚もありません。

家族の中で父と最下位を争う気が利かない私ですが、「もっと良くなる!」ポイントを嗅ぎ分ける力をブランディングプロデュースの仕事でいかしています。