「テレビ局にいたから司会できるよね、お願い!」と最初に依頼されたのは31歳の時、大臣も出席される大規模な講演会でした。

テレビといっても、私はディレクター、裏方さんでしたから勝手が違います。断れない案件で、先輩に教えていただきながら原稿づくり。ひたすら練習を繰り返し、お腹が痛くなりながら本番当日を迎えました。

初めての司会は、大臣のお名前を呼び捨てしてしまうと言う痛恨のミスをおかしました。が、なぜか舌が絶好調でアドリブまで入れ会場が盛り上がるというミラクルな結末。

もう2度と御免だと思っていたのに、時を経て再び司会の依頼をいただいたのは、大臣、大使、錚々たるメンバーが集う大規模なウエルカムパーティーでした。 先輩に助けていただきながら原稿づくりと練習を繰り返し繰り返し。構成づくり、時間管理などはディレクター時代の経験が生かせますが、喋りで場を回すのは本当に難しいですよね。

私は台本通りに喋ることで精一杯!終了後に、「きれいにまとめたって感じだねー。もっと笑いとったり、場を盛り上げるくらいにならないとね」とアドバイスいただき、それって、私がディレクター時代に出役の方にお願いしていたことだわ……と。←皆さまその節は数々のムチャブリ失礼いたしました。

そこから、「企画、構成、台本、司会、ぜんぶできるから助かるわ!」という理由で司会のお仕事をいただくようになりました。気がつけば、歌って踊れるディレクターに。

なんで受けたんだろうと後悔した時間、緊張でお腹が痛くなる弱いメンタルに自己嫌悪を抱き、穴があったら入りたい失敗は数知れず。

えいやっ!と超えた経験が、ブランディングプロデュースの仕事にいきています。